めまい・平衡・顔面神経【領域の解説】

 「めまい」にはさまざまな症状が含まれます。天井がぐるぐる回る回転性めまいや頭がふらふらする動揺性めまい、また眼の前が真っ暗になる立ちくらみなどがあります。めまいを起こす病気は大変種類が多く、内耳(ないじ)の病気や脳の病気などがあり、中には緊急を要するものもあります。私たちの身体には姿勢のバランスを保つ機能が備わっています。その機能をつかさどる場所の一つが耳の中にある三半規管(さんはんきかん)と前庭(ぜんてい)[耳石器(じせきき)]です。これらの機能に異常を来すとめまいが起きます。三半規管と前庭の隣には、聞こえに関係した蝸牛(かぎゅう)があるので、めまいと難聴は同時に起こりがちです。「めまい」が起きたら耳鼻咽喉科を受診してください。

耳の構造

 「顔面神経麻痺」は、笑ったり、目をつむったり、口を尖らせたりするなど、さまざまな顔面の表情を作る筋肉「表情筋{ひょうじょうきん}」を動かす顔面神経がなんらかの原因で障害されることにより起こる病気です。麻痺は多くの場合は片側だけに起こり、顔面が変形し、表情筋の動きも悪くなります。原因はベル麻痺、ハント症候群、外傷性麻痺、中耳炎による麻痺などがあります。顔面神経は脳から出て、耳の奥にある骨の中を通って顔の筋肉へ分布するため、耳鼻咽喉科の病気が原因で顔面神経麻痺が起こることがよくあります。治療はステロイドや抗ウイルス薬などの薬物療法や手術療法[顔面神経減荷術(がんめんしんけいげんかじゅつ)]があります。いずれの治療も早く始めるとよりよい効果が得られます。顔面神経麻痺が起こった場合には、出来るだけ早く耳鼻咽喉科を受診してください。

顔面神経

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