一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会

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学会について

沿革

12代 理事長挨拶

社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 理事長 上村 卓也
社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
理事長  上村 卓也

平成14・15年度平成16・17年度

平成14・15年度理事会発足に当たって

理事長挨拶

 平成14年5月18日に発足した、今期理事会は前期理事会からの申し送り事項1.業務組織の見直し、2.定款・定款施工細則などの見直し、3.地域医療の調査と推進、4.専門医認定試験のあり方、5.日耳鼻専門医講習会充実、6.サブスペシャルティの検討、7.境界領域問題、8、会報、ANL誌の将来展望、9.学会事務局の移転、10.言語聴覚士法の見直しなどを引き継いで、今後日耳鼻としての対応を協議し、会務を執行していくこととなった。

 そこで、その対応について適宣、日耳鼻ホームページに新設した「理事会ニュース」によって会員の先生方にお知らせし、理事会と会員との連帯を強化することに役立てていくつもりである。

 ここで、「地域医療の調査と推進」に関連して、日本耳鼻咽喉科学会・医会協議会(学会医会協議会と略称)設立の経緯と現状について説明してみたい。

 本協議会の設立の経緯は、耳鼻咽喉科の地域医療を推進する目的から、平成3年11月の仙台市における専門医講習会の折に第1回日耳鼻地域医療推進委員会を開催した時にまで遡ることができる。平成5年11月に本委員会を地域医療推進協議会と改称して、その1回の協議会を神戸市で開催したが、地域医療の推進をさらに図るためには、日耳鼻学会と都道府県の耳鼻咽喉科医会(または専門医会)との連携を強める必要があるとの判断から、平成7年10月8日に東京都において第1回日本耳鼻咽喉科学会・医会協議会を開催した。その翌年の平成8年11月17日に、地域医療推進協議会は学会医会協議会に発展的に移行することが決定された。

 現在、学会医会協議会は、会則第2条の目的および事業にあるように、1.日耳鼻学会と医会との連携の強化、2.日耳鼻の事業の支援、3.関連事項に関する学会からの情報伝達と地域からの情報収集などのために、原則として年2回、春の総会と秋の専門医講習会の折に開催されている。協議会は、日耳鼻学会関係の委員と都道府県の医会長(医会を有しない地域では医会長に相当する者)とから構成されている。そしてその運営は、学会関係と医会関係からの常任委員よりなる常任委員会によって行われており、平成14・15年度の常任委員は次回の理事会で報告される予定である。

 結びとして、日耳鼻会員の先生方には今期理事会へ絶大なご支援と忌憚のないご鞭撻を賜りますよう心からお願いいたします。

2003年の年頭に当たって

 新年明けましておめでとうございます。

 さて、このような年頭の挨拶に決まったように、「厳しい」社会ないしは医療事情という表現が使われるようになってから何年くらいたつだろうか?

 それは、「すでに1970年あたりから衰退過程にあるアメリカに代わって日本が、世界経済の指導者としての役割を継承することはなく、日本の生命力もまた1950年から1985年をピークにして、すでに老化し出している」(C.P.キンドルバーガー著、中島健二訳「経済大国興亡史」、2002年、岩波書店)ことに関係があって、10年くらい前からではないだろうか。

 わが国の現状を知る上で大変重要なことなので、もう少し引用すると、「ドイツと日本がそれぞれヨーロッパと東アジアで地域的に卓越した地位を求めて張り合うということもあるかもしれないが、両者とともに、17世紀のオランダ、1770年から1870年までのイギリス、1945年から1971年までのアメリカが享受していた、あるいはおそらくより正確に言うならば、たんに保持していた世界経済の首位の地位を追い求めたり、実際にそれを保持する見込みはなさそうである」。

 そこで私は、「厳しい」というような1テンポ遅れた認識ではなくて、時代は既に「変化した」と前向きに認識して、すべてに対応していくことが現在もっとも求められていると言いたいのです。

 ところで、日本耳鼻咽喉科学会が持っている、もっとも大きな使命は、その専門性の維持と強化にあると考えます。このために、日耳鼻は春の総会・学術講演会と秋の専門医講習会を開催して、会員の卒後研修、生涯学習に役立ててきました。これらに加えて、各種委員会が担当する5つの研修・講習会(学校保健研修会、産業・環境保健講習会-騒音性難聴の部-、医事問題セミナー、身体障害者福祉医療講習会、夏期講習会)があり、さらに厚生労働省、国立身体障害者リハビリテーションセンターが主催する補聴器適合判定医師研修会(後援:日耳鼻、日本聴覚医学会)と音声言語機能等判定医師研修会(後援:日耳鼻、日本音声言語医学会)とが開催されています。

 このサブスペシャルティ(もう一つ上の専門性)への動向を受けて、これらに嚥下障害講習会(仮称)を加えることにして、準備を開始しました。その目的は、嚥下障害患者の診療を支援して、診療レベルを向上させ、専門性を確立することにあります。

 今年度から発足した委員会にはこの他に、診療ガイドライン委員会があります。医療におけるバラツキ、不適切な医療、医療の不確実性を是正する、一言でいえば医療の標準化を目的として欧米で始められた診療ガイドライン作りがわが国でも始められるようになりましたが、それは医療費抑制、医療過誤にも関連していることから、学会としての見識を示す必要があると判断したからです。

 昨年8月から、日耳鼻会員と理事会との連帯を強めることを願って、日耳鼻ホームページを更新するとともに、「理事会ニュース」の欄を新設して理事会において何が問題となり、何を決定したかをなるべく逐一的にお知らせするようにしてきました。

 この新年のご挨拶も、今までのように年1回のものではなく、すでに昨年8月にホームページに載せている理事長挨拶「平成14・15年度理事会の発足に当たって」の続編として書いてみました。今後、機会を見つけて書きつないでいきたいと思っていますので、日耳鼻ホームページもご愛読賜れば幸いです。

 終わりに、会員の皆さんのご多幸を心よりお祈りいたします。
(日耳鼻106巻1号より転載)

第104回通常総会の開会に当たって

 第104回通常総会の開催に当たって、ひと言ご挨拶申し上げます。
 昨年5月18日に発足した、今期の理事会においては、その使命は「耳鼻咽喉科という専門性の維持と強化にある」という認識に基づいて、一年間会務の執行に当たって参りました。この専門性の維持・強化という目的からいって、日耳鼻専門医制度、昭和58年の規則の制定以来、20年間運用してきました日耳鼻専門医制度を改正したいという、第6号議案は極めて重要な案件であります。

 改正の最大の理由は、ご存じのように、2年間の卒後研修を義務づけた「新医師研修制度」が来年4月より始まるからであります。

 理事会としては、この新医師研修制度の2年間を、現行の専門医研修の最初の1年に行っている、一般臨床研修の充足と位置づけて、この2年間に加えて、今までと同じ4年間の専門領域研修を行い、合計6年間の専門医研修を行うことにする、規則の改正の審議をお願いしていますので、よろしくお願いいたします。

 この他の案件については、事業報告ならびに事業計画のところでご審議をお願いすることにいたします。

 なお、もうひと言付け加えますと、会員の先生方と理事会との間の距離感を少なくする、連帯を強めたいという願いから、昨年8月より、理事会ニュースの新設を中心に、日耳鼻ホームページを大幅に更新いたしました。理事会ニュースは現在までに、第1回理事会から第7回理事会までの、7回発行しています。今後もその内容の充実に努めてまいりますので、ご活用くださいますよう、ここにお願いいたします。

 それでは、ただ今から総会を始めさせていただきます。

2004年の年頭に当たって

 新年明けましておめでとうございます。

 今年度から新医師研修制度が始まることを受けて、昭和58年4月に発足した日耳鼻の専門医制度も大きく変わることになりましたので、新医師研修制度と日耳鼻専門医研修についてここに述べてみたいと思います。

 今年4月からの医師法の改正によって、従来の「免許を受けた後も、2年以上、臨床研修を行うよう努めるものとする」に代わって、「2年以上、臨床研修を受けなければならない」という臨床研修の必修化が始まります。現行の5年間の専門医研修は、1年以内の一般臨床研修と4年以上の専門領域研修とからなるものでした。そこで、今回の新医師研修期間は一般臨床研修の充実と見なし、この2年間に専門領域研修の4年間を加えた、合計6年間の専門医研修を行うことが決まりました。

 なお、専門医資格の更新期間についても、平成14年12月16日付で厚生労働省から「(社)日本耳鼻咽喉学会認定耳鼻咽喉科専門医」の広告が承認される条件となったことから、現行の7年から5年に変更しました。(「研修のための学術集会認可基準」については専門医通信8月号に再録していますので参照ください)。

 しかし、新医師研修制度が、研修先を決めるマッチングの問題、2年間の研修医の待遇問題、2年間を基本研修科目(内科、外科、救急部門の12カ月)、必修科目(小児科、産婦人科、精神科、地域保健・医療の各1カ月以上)、選択科目(上記以外の診療科で8カ月以内)とするローテイトの問題、研修修了の認定の問題など、多くの問題点をかかえたままのスタートであることは誰もが認めざるをえない事実です。

 従って、厚労省はこれらの問題点について、5年(平成21年)以内を目途に見直すという、異例の条件を付けています。逆にいえば、今のままでこの制度を何年間続けるか分からないということであり、専門医制度について、日耳鼻としてはとくに慎重な対応が求められているといえます。

 いずれにせよ、平成16年度と17年度には耳鼻咽喉科教室は新卒者の入室を予定できないという、今までに経験したことのない事態を迎えようとしています。

 このような”変化”の時代には、会員と理事会との連携が特に求められているという認識に基づいて、情報の伝達に努めていきますので、日耳鼻ホームページもご活用くださるようお願いいたします。

 ここに、会員の皆さんのご多幸を心よりお祈りいたします。

第105回通常評議員会の開催に当たって

 第105回通常評議員会の開催に当たって、一言ご挨拶申し上げます。

 一昨年の5月18日に発足した、今期の理事会においては、「耳鼻咽喉科という専門性の維持と強化」を目標として会務の執行に当たって参りました。

 この目標のうちの前半の、「耳鼻咽喉科という専門性の維持」に関しましては、今まで日耳鼻で行ってきた事業の継続がそれに当たりますので、後ほどの”平成15年度事業報告”のなかで、各種委員会と呼んでいます、常設の委員会の活動として報告させていただきます。

 これらの各種委員会の他に、この目標の後半の「耳鼻咽喉科の専門性の強化」という必要性に迫られて、臨時に発足したアドホック委員会が2つありますので、それらの活動について特にここに取り上げて報告してみたいと思います。

 まず、その一つは、アドホック委員会の”診療ガイドライン委員会”についてです。委員長は加我・副理事長にお願いしました。その目的とするところは、日耳鼻の関連する学会・研究会でいろいろな形で診療ガイドラインづくりが行われている、ないしは行われようとしている現状を受けて、日耳鼻としてしなければならないことは何かについて検討しました。その結果、日耳鼻としては診療ガイドラインについての知識のレベルを整える、言ってみれば”ガイドラインづくりためのガイドライン”をつくることにし、個々の診療ガイドラインづくりについてはそのベースは関連学会・研究会にお任せする、という方針をとることにしました。

 そして、京都大学の中山健夫先生による講習会を開催し、その内容を基にして「EBMを用いた診療ガイド作成・活用ガイド」という単行本をこの日耳鼻総会に間に合わせるように金原出版から発行して、会場のなかの書籍売り場で発売することにしました。

 この本には、診療ガイドラインは医師の判断を縛ったり、束縛するものではなく、医師の判断の”手助けとして傍らにあるもの”という考えに立ったガイドラインづくりが分かりやすく書かれていますので、ご購入の上ご一読くださるよう願っています。

 もう一つのアドホック委員会は、嚥下委員会です。委員長は八木・副理事長にお願いしました。

 嚥下委員会は、会員の先生方の、嚥下障害患者の診療能力を高めるために、昨年と今年とで2回、嚥下障害講習会を開催しました。講習会には、それぞれ約100名の先生方に参加していただきました。このようにして、一人ひとりの先生方が嚥下障害患者にたいする診療能力といいますか、腕を上げていただくことが、患者さんの本当の役に立つことになり、ひいては、境界領域問題の解決になりますので、今後なるべく多くの先生方の嚥下講習会への参加をお願いして、ただ今より評議員会を始めさせていただきます。