一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応について
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委員会からのお知らせ

委員会からのお知らせ

新型コロナウイルス感染症の現状を踏まえた
児童生徒等の耳鼻咽喉科健康診断実施に係る対応について(令和3年度)

 新型コロナウイルス感染症拡大のなか、昨年度の耳鼻咽喉科健康診断は従来以上に感染防止対策を講じたうえでの実施となりました。今年度の健康診断は、ほとんどの地域で6月末までの実施を予定していることと思いますが、今般の新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、令和3年3月1日、文部科学省より学校保健安全法に基づく児童生徒等の健康診断の実施について事務連絡が発出されました。
 これを踏まえ、耳鼻咽喉科健康診断の実施について日耳鼻・臨床耳鼻科医会学校保健委員会の考え方を提示します。これまでの学校における新型コロナウイルス感染症の発生事例から見る限りでは、学校生活において児童生徒や教職員に感染者がいたとしても、「学校衛生管理マニュアル」にしたがって感染防止対策を講じれば学校内での感染拡大リスクを下げることが可能です。耳鼻咽喉科健康診断も適切な感染防止対策を施したうえでの実施が前提となりますが、昨年度実施の状況と経験を活かし、今年度の耳鼻咽喉科健康診断に臨んでください。

【学校保健安全法に基づく児童生徒等の健康診断の実施に係る対応について】
(令和3年3月1日 文部科学省 発出)

  1. 児童生徒等の定期の健康診断(学校保健安全法第13条第1項)の実施については、毎学年、6月30日までに実施することとなっているが、新型コロナウイルス感染症の影響により実施体制が整わない等、やむを得ない事由によって当該期日までに健康診断を実施することができない場合は、当該年度末までの間に、可能な限りすみやかに実施すること。
  2. 児童生徒の健康診断実施を延期する場合は、特に、日常的な健康観察等による児童生徒等の健康状態の把握に一層努め、健康上に問題があると認められる場合は、健康相談や保健指導等を実施し、適切に支援すること。

【耳鼻咽喉科健康診断の実施時期について】

 文部科学省は今年度の健康診断についても新型コロナウイルス感染症の影響により実施体制が整わない等、やむを得ない事由がある場合は延期することを容認しています。前年度同様、それぞれの地域での感染状況を見据え、各学校内の感染対策が十分に講じられているか否か判断したうえで各地域の教育委員会、医師会や耳鼻咽喉科医会の方針に従ってください。そして各学校現場の状況、関係者間で密に連絡を取り、6月末までに実施するか、延期するかをご検討いただきますようお願い申し上げます。
 延期した場合は、文部科学省からの通知にあるように児童生徒等の健康状態の把握に一層努め、健康上に問題があると認められる場合は、健康相談や保健指導等を実施し、適切に支援してください。

【耳鼻咽喉科健康診断を実施する際の基本的な留意事項】

 文部科学省が作成した「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル~学校の新しい生活様式~(Ver.5 : 2020.12.3現在)」に記載された内容が基本となります。健康診断の実施に当たっては、感染症対策の観点で、3つの条件(密閉、密集、密接)が同時に重ならないよう、日程を分けて実施するなどの工夫の他、以下の点に留意してください。

  1. 児童生徒および健康診断に関わる教職員全員が、事前の手洗いや咳エチケット等を徹底すること。
  2. 部屋の適切な換気に努めること。
  3. 密集しないよう、健康診断現場となる部屋には一度に多くの人数を入れないようにし、整列させる際には1~2mの間隔を開けること。
  4. 健康診断現場で待機中はマスクを着用し、会話や発声を控えるよう児童生徒に徹底すること。
  5. 検査器具は適切に消毒すること。
  6. 検査器具が人数分なく不足している地域では、可能な限り全員分の検査器具を確保すること。

【耳鼻咽喉科健康診断の実際について】

 耳鼻咽喉科健康診断では、学校医の手指と児童生徒の耳・鼻の直接接触は避けられません。また口腔咽頭検査・音声言語検診については飛沫感染誘発の可能性が否定できません。これらを踏まえたうえで健康診断を行う必要があります。

  1. 健康診断当日は自身の体調チェックを徹底すること。
  2. 飛沫感染予防のためにメガネ(ゴーグル)とマスク、あるいはフェイスシールド等を着用する。
  3. 接触感染予防のために一人健康診断する毎にアルコール等で手指消毒するか、あるいは手袋を替えるよう心がける。
  4. 口腔咽頭検査では、舌圧子使用による咽頭反射に十分注意する。舌圧子を使用するか、自ら開口させるのみとするか等、各地域で検査法を統一することが望ましい。
  5. 音声言語検診に関しては飛沫感染誘発の可能性が否定できないため、飛沫感染予防用パーティションを介しての検診、あるいは保健調査票や問診で指摘された児童生徒のみ行う等の対応を検討する。

【日耳鼻・臨床耳鼻科医会学校保健委員会からのお願い】

 コロナ禍での耳鼻咽喉科健康診断実施の方法等については、地域の感染状況などを考慮したうえで、地域の教育委員会、医師会、耳鼻咽喉科医会、学校現場と十分連携し、共通理解を図っておくことが重要です。耳鼻咽喉科健康診断に携わる先生方におかれましては、今回の提示を参考とされ、それぞれの地域の現状に見合った対応をお取りいただき、感染予防に努めながら健康診断を実施していただきますようお願い申し上げます。特に同じ地域内で健康診断の方法・方針が異なることがないよう、事前にご協議・ご検討ください。
 また地域によって従来の健康診断実施体制が異なるため、全国一律の対応案作成はできかねます。したがって日耳鼻・臨床耳鼻科医会学校保健委員会の立場から統一した見解は作成しませんので、各地域において独自の対応が決定した際や対応に苦慮する事案が生じた際には、日耳鼻学校保健委員会にご連絡・ご相談ください。

日本耳鼻咽喉科学会 学校保健委員会
日本臨床耳鼻咽喉科医会 学校保健委員会

2021年4月1日掲載