「耳の日」は気になっていた耳の悩みを解消するチャンス!

「耳の日」はなぜ3月3日?

 日本で3月3日の「耳の日」が始まったのは1956(昭和31)年。耳や聴力について多くの人の関心を集めること、そして難聴と言語障害をもつ人びとの悩みを少しでも解決することを目的として、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の提案により制定されたものです。
 「ミミ」という語呂合わせや「3」が耳の形に似ていることから3月3日が選ばれた理由としてよく知られていますが、実はもう一つ理由があります。  それは電話を発明したグラハム・ベルの誕生日だということ。ベルはろう教育者としても功績を残していて、ヘレン・ケラーとアニー・サリバンを引き合わせた人物でもあるのです。ご存知でしたか?
 2007年には中国の北京で開催された「第1回聴覚障害の予防とリハビリに関する国際会議」において、毎年3月3日をInternational ear care day(国際耳の日)とすることがWHOによって宣言されました。日本で耳の日が制定されてから約50年の月日が流れていますが、やはり「3」という数字の形が耳を連想させるということで、日本と同様に3月3日が選ばれたのです。それ以降毎年3月3日には、聴力にまつわるデータの発表や、「耳と聴覚のケア」に関する啓発活動がWHOの主導により世界中で積極的に行われています。

耳にまつわるイベントが各地で多数開催予定

 もちろん日本でも、その制定の意義にのっとり、「耳の日」である3月3日前後には毎年、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会主催の耳鼻咽喉科専門医による無料相談会が各地で開催されています。「聞こえ」や「難聴」の不安や悩みの相談に応じるのはもちろん、簡単な聴力検査や、認定補聴器技能者による「補聴器」についてのアドバイスを行う地域もあります。また、地域によっては、広く耳について学んでいただくための市民講座や講演会も予定されています。
 なんとなく「聞こえ」が気になる方や、「難聴」や「補聴器」に対する不安や悩みがある方は、ぜひこの機会を利用してみてはいかがでしょうか。

2024年耳鼻咽喉科月間

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