事業計画・事業報告：一般社団法人日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会

平成23年度事業報告

定款第5条に基づき、前年度に引き続き、耳鼻咽喉科関係の研究・調査、講演会・ワークショップなどの開催、機関誌・図書の発行、社会保障に関する調査などを行った。

通常総会

第112回通常総会を平成23年5月20日（金曜日）京都市国立京都国際会館において開催した。

臨時総会

　臨時総会を平成23年11月20日（日曜日）大阪市大阪国際交流センターにおいて開催した。

学術講演会

　第112回学術講演会を平成23年5月19日～21日の3日間、京都市国立京都国際会館において、伊藤壽一会長のもとに開催、会員の業績発表、特別講演および下記の宿題報告などを施行した。

宿題報告

喉頭麻痺の病態と治療―神経再支配を目指して―
　湯本英二（熊本大学教授）
医工連携による超精密側頭骨外科の開発
　小宗静男（九州大学教授）

業務事項

I．調査および研究事業

耳鼻咽喉科地域医療に関する全国調査を実施した。
耳鼻咽喉科学とSubspecialtyに関わる問題の調査および検討を行った。
言語聴覚士との相互理解と協力体制推進のため、日本言語聴覚士協会との合同会議を平成23年12月12日に開催した。
新生児聴覚スクリーニング後の精密聴覚検査機関実態調査を行った。その結果をもとに「新生児聴覚スクリーニング後の精密聴覚検査機関リスト」の改訂を行った。
3歳児聴覚検診実態調査を行った。
耳鼻咽喉科医のための3歳児健康診査の手引き（改訂版）の普及に努めた。
音声言語障害の検診の見直しと普及に努めた。
「医事紛争とその問題点」27巻を刊行した。
日本医療安全調査機構の調査分析事業に協力した。

II．広報事業

耳鼻咽喉科の啓発のためカレンダーを制作し、会員、病院等に配布した。
第51回「鼻の日」、第57回「耳の日」を主催し、都道府県地方部会において耳、鼻の疾患についての無料相談会、市民公開講座を行った。また、耳鼻咽喉科に関する広報活動を行った。
耳鼻咽喉科疾患の地域社会へのPR、啓発のための資料を作成し、その目的を遂行するためホームページの充実をはかった。
（1）「子どものみみ・はな・のどの病気Q＆A」などのコンテンツを引き続き掲載し、「理事会ニュース」を随時更新し、情報伝達を行った。
（2）「耳鼻咽喉科医のための3歳児健康診査の手引き（改訂版）」をホームページ上で公開した。
平成23年度版「耳鼻咽喉科医を目指そう」を作成した。

III．研究会および学術講演会等事業

第112回学術講演会を伊藤壽一会長のもとに、平成23年5月19日～21日国立京都国際会館で開催。宿題報告者湯本英二、小宗静男会員に対し奨学金を贈呈した。
第9回嚥下障害講習会を平成23年4月3日東京都で開催した。
第37回全国身体障害者福祉医療講習会および第17回補聴器キーパーソン全国会議を平成23年6月11日・12日松本市で開催した。
第36回医事問題セミナーを平成23年6月18日・19日青森市で開催した。
第37回夏期講習会を平成23年7月9日・10日軽井沢町で開催した。
第6回日耳鼻保険医療委員会全国協議会を平成23年9月23日東京都で開催した。
第25回日耳鼻専門医講習会を平成23年11月19日・20日大阪市で開催した。
第20回産業環境保健講習会（騒音性難聴の部）を平成24年1月26日・27日東京都で開催した。
平成23年度社会医療部関係全国会議を平成24年1月28日・29日東京都で開催した。
（1）保険医療委員会ワークショップおよび全国会議
（2）産業・環境保健委員会全国委員長会議
（3）福祉医療・成人老年委員全国会議
（4）福祉医療・乳幼児担当者全国会議
（5）学校保健全国代表者会議ならびに学校保健研修会
（6）医事問題委員会ワークショップおよび全国会議
市民公開講座「加齢と目と耳との病気」を日本眼科学会、日本学術会議と共同で平成23年5月21日京都市で開催した。
都道府県地方部会がブロックごとに学術講演会を開催した。
各都道府県地方部会が学術講演会を開催した。
各都道府県地方部会が耳鼻咽喉科学校医の研修会を開催した。

IV．専門医制度に関する事業

専門医制度を運営した。
平成23年度専門医認定試験を平成23年8月5日・6日東京都で行った。
平成23年度専門医認定は試験による者160名、更新による者895名、取り消し（逝去、退会、不更新、単位不足、総会・専門医講習会不出席による）は90名である。また、平成23年度新規研修施設認可は11施設、認可更新は156施設である。これにより平成24年3月31日現在の専門医総数は8,534名、認可研修施設は650施設である。
平成23年度の学術集会は、892件認可した。うち予め認可された学術集会は、平成23年度認可18件、継続認可9件である。
平成23年度専門研修登録者は198名である。
平成17年度専門医認定者の更新手続を行った。
認可研修施設指導責任者・専門医制度委員会合同会議を平成24年1月28日東京都で開催した。
社団法人日本専門医制評価・認定機構に参加し、協力し、専門医研修施設訪問調査を行った。
専門医制度関係書類を随時電子化することとした。
米国専門医制度を調査した。

V．学術誌および図書等刊行事業

会報の普通号11冊、予稿集号1冊（114巻4号）を刊行した。一回の発行部数は11,000部。
英文誌（Auris Nasus Larynx）普通号6冊を刊行した。
「専門医通信」第107号～109号を発行した。また、115巻1号から会報と合本した。
耳鼻咽喉科学用語解説集を刊行した。
J-STAGEに日耳鼻会報掲載論文を登載した。
メディカルオンラインに日耳鼻会報掲載論文を登載した。
専門講座を会報に掲載した。

VI．社会保障に関する耳鼻咽喉科学的研究調査事業

耳鼻咽喉科保険医療実態調査を行った。
産業環境保健問題の調査研究を実施した。
1歳6カ月児および3歳児聴覚検診リーフレット「難聴を見逃さないために1歳6カ月児健康診査および3歳児健康診査」の普及に努めた。
日耳鼻補聴器相談医制度の適切な運営を行い、委嘱を行うとともに、更新のための講習会を地方部会で開催した。
補聴器相談医の認定証を発行し、相談医の認定数は計4,510名となった。
平成23年度「耳鼻咽喉科学校保健の動向」を刊行した。
医事問題に関し調査・研究を行い、会員への周知をした。
日本学校保健会センター事業へ参加した。
日本医師会学校保健事業へ参加した。
普通学校における聴覚障害児への対応を検討した。
児童生徒の睡眠呼吸障害についての対応と普及に努めた。
児童生徒の健康教育の実践を推進した。
補聴器・人工内耳装用児童生徒への支援と対応に努めた。
特別支援教育への協力に努めた。
耳鼻咽喉科学校医活動の強化と学校医未配置校の解消に努めた。
騒音性難聴担当医の地域産業保健センターへの登録促進を行った。
文部科学省のガイドラインを理解し、児童生徒のアレルギー性鼻炎をはじめとするアレルギー疾患の対応に努めた。
関連する学会の要望ならびに全国協議会の要望を検討し、日医、厚生労働省に次期診療報酬改定に向けて、新設、改正項目の要望書を提出した。
厚生労働省、国立身体障害者リハビリテーションセンター主催の「補聴器適合判定医師研修会」（平成23年7月20日～7月22日）ならびに「音声言語機能等判定医師研修会」（平成23年10月19日～10月21日）の開催を後援し、また、講師を派遣して協力した。
騒音障害防止のためのガイドラインの改訂について厚労省に要望した。

VII．関連学術団体との協力事業

第43回「関連する学会」懇談会を京都市で開催した。
日本学術会議、日本医学会ならびに日本専門医制評価・認定機構の事業に協力した。
感覚器医学協議会を日本眼科学会と開催した。
日本医師会医療保険関連委員会に委員を派遣し、日医の業務に協力した。
外科系学会社会保険医療委員会連合（外保連）の事業に協力した。
耳鼻咽喉科学に関連する学会と緊密な連絡をはかり、情報の収集、共通の問題について検討した。
地域における耳鼻咽喉科医療を推進、充実するため、日耳鼻学会・医会協議会を開催した。
全国労働衛生団体連合会主催の選別聴力検査実務講習会ならびに純音聴力検査担当者技術講習会を後援した。

VIII．国際的な研究協力推進事業

国際耳鼻咽喉科学会連合（IFOS）の事業に協力した。
諸外国の耳鼻咽喉科学会および関連学会と連携した。
The 2011 AAO-HNSF Annual Meeting（2011年9月11日～14日、サンフランシスコ）に代表者を派遣した。
第11回日台耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会（2011年8日・9日、神戸市）に代表者を派遣した。
財団法人国際耳鼻咽喉科学振興会（SPIO）の事業に協力した。

IX．その他

都道府県地方部会長会議ならびに医育機関代表者会議を開催し、当面する問題について討議した。
医賠責審査会と連携をとり、医事紛争の合理的解決に努めた。
耳鼻咽喉科学に関する諸問題について関係省庁や日本医師会と折衝を行った。
厚生労働省、日医、全衛連等の関連団体および日本聴覚医学会等と交流した。
勤務医師賠償責任保険制度の適正な運営を行った。

X．会議

評議員会：第112回通常評議員会を平成23年5月18日京都市で開催した。
理事会：平成23年4月から平成24年3月まで9回開催した。
医育機関代表者・都道府県地方部会長合同会議：平成23年5月20日京都市で開催した。
都道府県地方部会長会議：平成23年11月20日大阪市で開催した。