事業計画・事業報告
平成28年度事業報告
定款第4条に基づき、耳鼻咽喉科関係の研究・調査、講演会・ワークショップなどの開催、機関誌・図書の発行、社会保障に関する調査などを行った。
I．通常総会・学術講演会事業
第117回通常総会・学術講演会を平成28年5月18日～21日名古屋市・名古屋国際会議場他において村上信五会長のもとに開催、会員の業績発表、特別講演および下記の宿題報告などを施行した。
宿題報告
- 人間工学による耳鼻咽喉科手術教育の新展開
友田幸一（関西医大教授） - 進行性鼻壊疽から鼻性NK/T細胞リンパ腫へ
原渕保明（旭川医大教授）
II．調査および研究事業
- 耳鼻咽喉科医療に関する全国調査（基礎的調査）を実施し、その結果を会員に周知するとともに、広報した。
- 耳鼻咽喉科学とその専門領域に関わる問題の調査および検討を行った。
- 医育機関主任教授を対象にアンケート調査を行い、日耳鼻として今後重点的に推進するべき研究課題を抽出した。
- 3歳児健診の聴覚に関する状況について、全国の担当者にアンケート調査を行い、また、1歳6カ月児健診における聞こえの確認方法に関するアンケート調査を行い、その結果を冊子にまとめ、全国会議で配布した。
- 地域産業保健総合支援センターの騒音性難聴担当医受け入れに関するその後の調査を行った。
- 「医事紛争とその問題点」32巻を刊行した。
III．広報事業
- 学会情報提供ならびに診療支援のためカレンダーを12,500部制作し、会員、病院等に配布した。
- 第56回「鼻の日」、第62回「耳の日」を主催し、都道府県地方部会において耳、鼻の疾患についての無料相談会、市民公開講座を行った。また、耳鼻咽喉科に関する広報活動を行った。
- ホームページの更新を行い内容を充実させた。
- 「耳鼻咽喉科・頭頸部外科医を目指そう」パンフレットを改訂し、各医育機関に配布した。
- 通常総会・学術講演会での医学生、臨床研修医のための特別プログラムの企画を検討した。
IV．研究会および学術講演会等事業
- 第117回学術講演会を村上信五会長のもとに、平成28年5月18日～21日名古屋市で開催し、約5,000人が参加した。
宿題報告者友田幸一会員、原渕保明会員に対し奨学金を贈呈した。 - 第30回専門医講習会を平成28年11月12日・13日広島市で開催し、約3,200人が参加した。
- 第42回夏期講習会を平成28年7月2日・3日軽井沢町で開催した。
- 第14回嚥下障害講習会を平成28年4月3日東京都で開催した。
- 第42回全国身体障害者福祉医療講習会および第22回補聴器キーパーソン全国会議を平成28年6月4日・5日富山市で開催した。
- 第41回医事問題セミナーを平成28年6月18日・19日長崎市で開催した。
- 第11回日耳鼻保険医療委員会全国協議会を平成28年9月18日東京都で開催した。
- 難聴と認知症・うつ病国際シンポジウムを平成29年1月15日東京都で開催し、約500人が参加した。
- 平成28年度社会医療部関係全国会議を平成29年1月28日・29日東京都で開催した。
(1)保険医療委員会ワークショップおよび全国会議
(2)産業・環境保健委員会全国委員長会議
(3)福祉医療・成人老年委員全国会議
(4)福祉医療・乳幼児担当者全国会議
(5)学校保健全国代表者会議ならびに学校保健研修会
(6)医事問題委員会ワークショップおよび全国会議 - 専門医共通講習を平成28年5月21日名古屋市で、平成28年11月12日・13日広島市で開催した。
- 各都道府県地方部会が学術講演会を開催した。
- 都道府県地方部会がブロックにおいて学術講演会を開催した。
- 各都道府県地方部会が耳鼻咽喉科学校医の研修会を開催した。
V．専門医制度に関する事業
- 専門医制度を運営した。
- 平成28年度専門医認定試験を平成28年8月5日・6日東京都で行った。
平成28年度専門医認定者数は、試験による者193名、更新による者1,014名であり、取り消し（逝去、退会、不更新、単位不足、総会・専門医講習会不出席による）は99名である。
また、平成28年度新規研修施設認可は9施設、認可更新は354施設である。
これにより平成29年3月31日現在の専門医総数は8,697名、認可研修施設は631施設である。 - 平成28年度の学術集会（学術業績・診療以外の活動実績に該当）を、359件認可した。
- 専門医共通講習を108件、耳鼻咽喉科領域講習を547件認可した。
- 平成28年度専門研修登録者は218名である。
- 新専門医制度における専門研修指導医を106名、暫定指導医58名を登録した。これにより平成29年3月31日現在の登録者数は1,581名である。
- 認可研修施設指導責任者・専門医制度委員会合同会議および新専門医制度に関する説明会を平成29年1月28日東京都で開催した。
VI．学術誌および図書等刊行事業
- 会報の普通号11冊、総会号1冊（119巻4号）を刊行した。一回の発行部数は11,200部である。
- 英文誌（Auris Nasus Larynx）普通号6冊を刊行した。一回の発行部数は500部である。
- 専門医通信を会報に掲載した。
- J－STAGEおよびメディカルオンラインに日耳鼻会報掲載論文を登載した。
VII．社会保障に関する耳鼻咽喉科学的研究調査事業
- 耳鼻咽喉科保険医療実態調査を行った。
- 関連する学会が作成した診療ガイドライン等の評価を行った。
- 日耳鼻補聴器相談医制度の適切な運営を行い、相談医の委嘱を行うとともに、更新のための講習会を都道府県地方部会で開催した。
- 補聴器相談医の認定数は4,375名である。
- 騒音性難聴担当医名簿をホームページに掲載した。
- 騒音性難聴担当医の地域産業保健センターおよび産業保健総合支援センターへの登録促進を行った。
- 「新生児聴覚スクリーニングマニュアル」を作成し普及に努めた。
- 平成28年度「耳鼻咽喉科学校保健の動向」を刊行した。
- 日本学校保健会の学校保健関連事業に参加した。
- 日本医師会学校保健事業へ参加した。
- 普通学校におけるコミュニケーション障害児への対応を検討した。
- 耳鼻咽喉科学校健診のあり方を検討した。
- 耳鼻咽喉科健康診断の全国定点調査を行った。
- 耳鼻咽喉科健康教育に関する調査を実施した。
- 特別支援教育への協力に努めた。
- 学校における耳鼻咽喉科疾患の救急対応方法の普及に努めた。
- 耳鼻咽喉科学校医活動の強化と学校医未配置校の解消に努めた。
- 医事問題に関し調査・研究を行い「医事紛争とその問題点」32巻として取りまとめ、会員に周知した。
- 厚生労働省、国立身体障害者リハビリテーションセンター主催の「補聴器適合判定医師研修会」（平成28年7月20日～23日）ならびに「音声言語機能等判定医師研修会」（平成28年12月13日～15日）の開催を後援した。
VIII．関連学術団体等との協力事業
- 第48回日耳鼻・関連する学会会議を平成28年5月19日東京都で開催した。
- 言語聴覚士との相互理解と協力体制推進のため、日本言語聴覚士協会との合同会議を平成28年8月26日に開催するとともに、日本言語聴覚士協会認定言語聴覚士の領域講習会に講師を派遣した。
- 日本臨床衛生検査技師会とのコミュニケーションの確立に努め、耳鼻咽喉科領域の生理機能検査等に関して情報交換のため平成28年9月15日に合同会議を開催するととともに、教育講演へ講師派遣を行った。
- 日本学術会議、日本医学会ならびに日本専門医機構の事業に協力した。
- 日本医師会医療保険関連委員会に委員を派遣し、日本医師会の業務に協力した。
- 医薬品医療機器総合機構に協力した。
- 外科系学会社会保険医療委員会連合（外保連）の事業に協力した。
- 耳鼻咽喉科学に関連する学会と緊密な連絡をはかり、情報の収集、共通の問題について検討した。
- 日本眼科学会、日本学術会議と共同で、市民公開講座「見る、聞く、味わう、におうことの喜び、大切さ」を平成28年5月21日名古屋市で開催した。
- 地域における耳鼻咽喉科医療を推進、充実するため、学会・医会協議会を平成28年11月13日広島市で開催した。
IX．国際的な研究協力推進事業
- 国際耳鼻咽喉科学会連合（IFOS）の関連事業に協力した。
- 諸外国の耳鼻咽喉科学会および関連学会との連絡にあたった。
- 2021年に開催されるIFOS世界会議の誘致活動を行った。
- 公益財団法人国際耳鼻咽喉科学振興会（SPIO）の事業に協力した。
X．会議およびその他
- 平成28年度定時社員総会を平成28年5月18日（水曜日）名古屋市・名古屋マリオットアソシアホテルにおいて開催した。
- 理事会を平成28年4月から平成29年3月まで13回開催した。
- 医育機関代表者・都道府県地方部会長合同会議を平成28年5月18日名古屋市で開催した。
- 都道府県地方部会長会議を平成28年11月13日広島市で開催した。
- 利益相反について周知と管理を行った。
- 耳鼻咽喉科専門研修認可施設への復職支援に関する調査を実施した。
- 関連する学会等の男女共同参画についての実態調査を実施した。
- 関連する学会の男女共同参画支援および各大学における育児支援、講演会等の情報提供を行った。
- 会員の意識改革のための男女共同参画に関する講習会を開催した。
- 医賠責審査会と連携をとり、医事紛争の合理的解決に努めた。
- 耳鼻咽喉科学に関する諸問題について関係省庁や日本医師会と連携した。
- 日本医療安全調査機構の医療事故調査制度に参画した。
- 労働衛生における聴覚管理に関する事業に協力した。
- 医療事故に関連して開催が推進される大学病院・基幹病院の事故調査委員会に外部委員を推薦するなど協力した。
- 勤務医師賠償責任保険制度の適正な運営を行った。
2017年6月20日掲載
