事業計画・事業報告
平成29年度事業報告
定款第4条に基づき、耳鼻咽喉科関係の研究・調査、講演会・ワークショップなどの開催、機関誌・図書の発行、社会保障に関する調査などを行った。
I．総会・学術講演会事業
第118回総会・学術講演会を平成29年5月17日～20日広島市・広島国際会議場他において平川勝洋会長のもとに開催、会員の業績発表、特別講演および下記の宿題報告などを施行した。
宿題報告
- 細胞機能からみた内耳性難聴の病態とその治療
山岨達也（東大教授） - 喉頭・気管の再生医療
大森孝一（京大教授）
II．調査および研究事業
- 耳鼻咽喉科医療に関する全国調査（基礎的調査・通常調査）を実施した。
- 平成28年度に実施した耳鼻咽喉科医療に関する全国調査（基礎的調査）の調査結果を公表した。
- 歯科医師による頭頸部腫瘍手術の実態や、歯科医師への教育の現状に関する実態調査を実施した。
- 耳鼻咽喉科学とその専門領域に関わる問題の調査および検討を行った。
- 3歳児健診の聴覚に関する状況について、全国の担当者にアンケート調査を行い、また、1歳6カ月児健診における聞こえの確認方法に関するアンケート調査を行い、その結果を冊子にまとめ、全国会議で配布した。
- 精密聴力検査機関における新生児聴覚スクリーニング後の0歳児、1歳児、2歳児の実態調査を行った。
- ムンプス難聴の実態調査を行った。
- 1歳6カ月児健康診査および3歳児健康診査リーフレット（HP用）の改定、耳鼻咽喉科医のための3歳児健康診査の手引き（第3版）の普及に努めた。
- 新生児聴覚スクリーニングマニュアルのHP掲載を行い、普及に努めた。
III．広報事業
- 学会情報提供ならびに啓発活動のためカレンダーを12,500部制作し、会員、病院等に配布した。
- 第57回「鼻の日」、第63回「耳の日」を主催し、ポスターを作成するとともに、都道府県地方部会において耳、鼻の疾患についての無料相談会、市民公開講座を行った。また、耳鼻咽喉科に関する広報活動を行った。
- ホームページのリニューアルを行い、掲載事項について定期的に更新を行い内容を充実させたとともに、スマートフォン専用サイトを作成した。
- 「耳鼻咽喉科・頭頸部外科医を目指そう」パンフレットを各医育機関に配布した。
- 総会・学術講演会で医学生、臨床研修医のためのセッションおよびハンズオンセミナーを行った。
IV．研究会および学術講演会等事業
- 第118回学術講演会を平川勝洋会長のもとに、平成29年5月18日～20日広島市で開催し、約4,300人が参加した。
宿題報告者山岨達也会員、大森孝一会員に対し奨学金を贈呈した。 - 第31回専門医講習会を平成29年11月11日・12日神戸市で開催し、約3,400人が参加した。
- 第43回夏期講習会を平成29年7月1日・2日軽井沢町で開催した。
- 第15回嚥下障害講習会を平成29年4月2日東京都で開催した。
- 第43回全国身体障害者福祉医療講習会および第23回補聴器キーパーソン全国会議を平成29年6月17日・18日福島市で開催した。
- 日耳鼻保険医療委員会全国協議会を平成29年9月17日東京都で開催した。
- 平成29年度社会医療部関係全国会議を平成30年1月27日・28日東京都で開催した。
(1)保険医療委員会ワークショップおよび全国会議
(2)産業・環境保健委員会全国委員長会議
(3)福祉医療・成人老年委員全国会議
(4)福祉医療・乳幼児担当者全国会議
(5)学校保健全国代表者会議ならびに学校保健研修会
(6)医事問題委員会ワークショップおよび全国会議 - 第23回産業・環境保健講習会を平成30年1月25・26日東京都で開催した。
- 第42回医事問題セミナーを平成29年6月10日・11日つくば市で開催した。
- 専門医共通講習および耳鼻咽喉科領域講習を平成29年5月18日・19日・20日広島市で、平成29年11月11日・12日神戸市で開催した。
- 各都道府県地方部会が学術講演会を開催した。
- 都道府県地方部会がブロックにおいて学術講演会を開催した。
- 各都道府県地方部会が耳鼻咽喉科学校医の研修会を開催した。
V．専門医制度に関する事業
- 専門医制度を運営した。
- 平成29年度専門医認定試験を平成29年8月4日・5日東京都で行った。
平成29年度専門医認定者数は、試験による者184名、更新による者947名であり、取り消し（逝去、退会、不更新、単位不足、総会・専門医講習会不出席による）は143名である。
また、平成29年度新規研修施設認可は4施設、認可更新は151施設である。
これにより平成30年3月31日現在の専門医総数は8,748名、認可研修施設は627施設である。 - 平成29年度の学術集会（学術業績・診療以外の活動実績に該当）を、364件認可した。
- 専門医共通講習を136件、耳鼻咽喉科領域講習を596件認可した。
- 専門医研修状況を調査記録した。
- 新専門医制度における専門研修指導医143名を登録した。これにより平成30年3月31日現在の登録者数は1,664名である。
- 平成29年度認可研修施設指導責任者および研修プログラム統括責任者・専門医制度委員会議を平成30年1月27日東京都で開催した。
VI．学術誌および図書等刊行事業
- 会報の普通号11巻、総会号1巻（120巻4号）を刊行した。一回の発行部数は11,200部である。
- 新任教授の自己紹介など会員に資する情報を掲載するなど、誌面の充実を図った。
- 専門医通信を会報に掲載した。
- J―STAGEおよびメディカルオンラインに日耳鼻会報掲載論文を登載した。
- 英文誌（Auris Nasus Larynx）普通号6巻を刊行した。一回の発行部数は500部である。
- 英文誌購読会員の維持と管理を行う。
- ANL Guide for Authors 日本語版を日耳鼻ホームページに掲載した。
- 日本の診療ガイドラインを国際的に広めるため、過去にANLに掲載した診療ガイドラインを日耳鼻ホームページに掲載した。
VII．社会保障に関する耳鼻咽喉科学的研究調査事業
- 耳鼻咽喉科保険医療実態調査を行った。
- 関連する学会が作成した診療ガイドライン等の評価を行った。
- 社会保険診療報酬改定の伝達会議を平成30年3月21日東京都で開催した。
- 日耳鼻補聴器相談医制度の適切な運営を行い、相談医の委嘱を行うとともに、更新のための講習会を都道府県地方部会で開催した。
- 補聴器相談医名簿を地方部会ごとに更新し、ホームページに掲載した。また、認定数は4,223名である。
- 補聴器適合に関する診療情報提供書の改訂版をホームページに掲載した。
- 騒音性難聴担当医名簿をホームページに掲載した。
- 騒音性難聴担当医の地域産業保健センターおよび産業保健総合支援センターへの登録促進を行った。
- 厚生労働省労災疾病臨床研究事業を受託した。
- 「騒音性難聴に関わるすべての人のためのQ＆A」を発行し、全国の産業保健センターに配布した。
- 平成29年度「耳鼻咽喉科学校保健の動向」を刊行した。
- 日本学校保健会の学校保健関連事業に参加した。
- 耳鼻咽喉科学校健診のあり方を検討した。
- 耳鼻咽喉科健康診断の全国定点調査を行った。
- 耳鼻咽喉科健康教育に関する調査を実施した。
- 耳鼻咽喉科学校医としての合理的配置（気道管理と嚥下障害への関与）に関する調査を行った。
- 医事問題に関し調査・研究を行い「医事紛争とその問題点」33巻として取りまとめ、会員に周知した。
- 厚生労働省、国立身体障害者リハビリテーションセンター主催の「補聴器適合判定医師研修会」（平成29年7月19日～22日）ならびに「音声言語機能等判定医師研修会」（平成29年12月12日～14日）の開催を後援した。
VIII．関連学術団体等との協力事業
- 第49回および第50回日耳鼻・関連する学会会議を平成29年5月18日広島市、平成29年11月12日神戸市で開催した。
- 耳鼻咽喉科専門医研修施設を対象とした言語聴覚士雇用の実態調査を実施した。
- 臨床検査技師養成講習会（日本臨床衛生検査技師会主催）に講師を派遣した。
- 検体採取等に関する厚生労働省指定講習会に講師を派遣する等協力した。
- 日本学術会議、日本医学会連合、日本専門医機構ならびに日本学術協力財団の事業に協力した。
- 日本医師会医療保険関連委員会に委員を派遣し、日本医師会の業務に協力した。
- 医薬品医療機器総合機構に協力した。
- 外科系学会社会保険医療委員会連合（外保連）の事業に協力した。
- 耳鼻咽喉科学に関連する学会と緊密な連絡をはかり、情報の収集、共通の問題について検討した。
- 地域における耳鼻咽喉科医療を推進、充実するため、学会・医会協議会を平成29年9月17日東京都で、平成29年11月12日神戸市で開催した。
IX．国際的な研究協力推進事業
- 国際耳鼻咽喉科学会連合（IFOS）の関連事業に協力した。
- 諸外国の耳鼻咽喉科学会および関連学会との連絡にあたった。
- 2021年に開催されるIFOS世界会議の誘致活動を行った。
- 第21回IFOS世界会議（2017年6月24日～28日、パリ）に代表者を派遣した。
- The 2017 AAO-HNSF Annual Meeting（2017年9月10日～13日、シカゴ）に代表者を派遣するなど協力した。
- 第14回日台耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会（2017年12月1日～2日、高雄）に代表者を派遣するなど協力した。
- 第17回日韓耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会（2018年4月6日～8日、光州）に協力した。
- 公益財団法人国際耳鼻咽喉科学振興会（SPIO）の事業に協力した。
X．IFOS世界会議誘致事業
- 2021年IFOS世界会議の誘致活動を行った。
XI．会議およびその他
- 平成29年度定時社員総会を平成29年5月17日（水曜日）広島市・リーガロイヤルホテル広島において開催した。
- 理事会を平成29年4月から平成30年3月まで11回開催した。
- 会員情報新システムを構築した。
- 日耳鼻125周年記念事業の準備を進めた。
- 医育機関代表者・都道府県地方部会長合同会議を平成29年5月17日広島市で開催した。
- 都道府県地方部会長会議を平成29年11月11日神戸市で開催した。
- 利益相反について周知と管理を行った。
- 耳鼻咽喉科専門研修認可施設への復職支援に関する調査を実施した。
- 男女共同参画事業をホームページで公開した。
- 耳鼻咽喉科専門研修基幹施設への復職支援に関する調査結果を公表した。
- 関連する学会等の男女共同参画についての調査結果を公表した。
- 関連する学会の男女共同参画支援および各大学における育児支援、講演会等の情報提供を行った。
- 会員の意識改革のための男女共同参画に関する講習会を開催した。
- 地域における女性医師支援懇談会を開催した。
- 厚生労働省の診断群分類案作成調査研究班に協力した。
- 医賠責審査会と連携をとり、医事紛争の合理的解決に努めた。
- 日本医療安全調査機構の医療事故調査制度に参画した。
- 労働衛生における聴覚管理に関する事業に協力した。
- 医療事故に関連して開催が推進される大学病院・基幹病院の事故調査委員会に外部委員を推薦するなど協力した。
- 耳鼻咽喉科学に関する諸問題について関係省庁や日本医師会と連携した。
- 勤務医師賠償責任保険制度の適正な運営を行った。
2018年6月19日掲載
