がんと診断された人のうち5年後に生存している人が、日本人全体*で5年後に生存している人に比べてどのくらいの割合でいるかを表した指標を“5年相対生存率”と言います。100%に近いほど治療で命を救えるがん、0%に近いほど治療で命を救うのが難しいことを意味します。
2009年から2011年に何らかのがんと診断された人の5年相対生存率は64.1%(男性62.0%、女性66.9%)です。
頭頸部がんのなかで、予後が一番よいのは甲状腺がんで、5年相対生存率は94.7%です。次いで比較的よいのは口腔がんと喉頭がんで、いずれも71%です。一方、予後が悪いのは下咽頭がんで、54%となっています(図1、2)。
※正確には、性別、生まれた年、および年齢の分布を同じくする日本人集団のこと。
日本人の頭頸部がんの5年相対生存率
「日本の頭頸部がん登録の報告」2012年に登録された患者の5年間の予後※甲状腺がんを除く
国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター
「がん登録・統計」2009-2011診断例
ただ、5年相対生存率はあくまで目安です。がんを早期発見できれば、進行を押さえられ治癒の確率も高まります。おかしいなと思ったら、早めに耳鼻咽喉科専門医、頭頸部外科専門医に相談に行くことをおすすめします。
※正確には、性別、生まれた年、および年齢の分布を同じくする日本人集団のこと。