一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会

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一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
理事長 村上 信五

 令和2年6月8日に開催された日本耳鼻咽喉科学会理事会において第18代日本耳鼻咽喉科学会理事長に選出され2年間の運営を任されました。大変光栄に存じますとともに身の引き締まる思いがしております。
 日本耳鼻咽喉科学会は1893(明治26)年に設立され、日本医学会連合に加盟する医学系学会としては最も長い127年の歴史を持ち、関連16学会、会員11,000名余を有する学術団体です。耳科、鼻科、咽喉頭科そして頭頸部腫瘍領域の研究と教育、医療と福祉を担う診療科で世界的には耳鼻咽喉・頭頸部外科と称されています。領域が多岐に亘り、各々の専門性を高める必要性から多くの研究会が発足し、関連16学会のベースになっています。前身の研究会を含め60年以上の歴史を持つ学会もあり、日本耳鼻咽喉科学会は関連学会と共に歩んできたと言えます。また、令和2年4月には(一社)日本臨床耳鼻咽喉科医会が設立され、耳鼻咽喉科の医療と福祉がより充実し、発展することが期待されます。
 このように発展し続けてきた耳鼻咽喉科ですが、この度の新型コロナウイルス感染症の拡大で、最も甚大な影響を受けた診療科のひとつになりました。上気道疾患を扱うがゆえの宿命でもありますが、耳鼻咽喉科診療の在り方を見直す時期がきているようにも思います。また、新型コロナウイルス感染症は学会運営や学術集会の開催にも多大な影響を与えました。このような状況において診療や学会、学術集会の在り方を見直し、withコロナ、afterコロナ時代に向けての対応と改革が急がれます。新執行部では解決すべき危急の課題として以下の10テーマをワーキングとして新たに立ち上げました。①関連する学会との連携強化と活性化、②他科・他職種との連携、③近未来の耳鼻咽喉科医療の在り方、④耳鼻咽喉科保険診療体系見直し、⑤耳鼻咽喉科領域のリハビリテーション、⑥遠隔医療・オンライン診療、⑦インターネット講習および研修、⑧耳鼻咽喉科の社会へのアピール、⑨耳鼻咽喉科のビッグデータ一元化、⑩学会・臨床医会との連携。如何に多くの課題が新型コロナウイルス感染症に関連しているかご理解いただけると思いますが、非常事において最も大切なことは、学会と会員が一丸となって同じ方向を目指して行動することではないでしょうか。
 耳鼻咽喉科の歴史は感染症克服の歴史でもあります。そして、ピンチは変革のチャンスでもあります。「この世に生き残るものは、最も大きく強いものでも頭の良いものでもなく、世の中の変化に対応できるもの」というダーウインの教訓から、コロナ時代に迅速に適応することが生き残るための施策と考えます。日本耳鼻咽喉科学会は関連学会および日本臨床耳鼻咽喉科医会との連携を強化して、この難関を乗り越えたいと思います。会員の皆様には明るい耳鼻咽喉科の未来のために、より一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2020年7月2日掲載
Last update: 2022年12月7日
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