この度、一般社団法人日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、アジア・オセアニア耳鼻咽喉科・頭頸部外科会議の2027年開催誘致へ立候補し、2023年3月8日~12日にオーストラリア・ブリスベンで開催された第15回アジア・オセアニア耳鼻咽喉科・頭頸部外科会議内で行われた投票にて、日本・京都での開催が決定しました。日本での同会議を開催することは、初めてのこととなります。
アジア・オセアニア耳鼻咽喉科・頭頸部外科会議は、同地域の専門家が集まり、経験、知識を共有し学びあうことを目的に、1965年に東京で開催された第8回世界耳鼻咽喉科会議(IFOS)において設立されました。第1回の会議は1967年にマニラで開催され、その後、投票にて決められる開催国にて4年ごとに会議が開催されています*1.会議には1500名から2000名の参加者が集い、本領域の教育的および科学的内容について発表・討議を実施し、各地域の医療を前進させるために、地域協力を最大化することに重点が置かれています。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、1893年(明治26年)にその母体が活動を開始し、今までに120余年の歴史を誇る臨床医学系学会として、広く国民の健康に寄与してきました。耳鼻咽喉科頭頸部外科領域の臨床および基礎研究において、日本はアメリカについで業績が多く、アジア・オセアニア諸国の中で最も学会会員が多い国であり、その数は、11000名にも上ります。日本のみならず世界中で日本人医師が活躍しており、世界的に見ても、本領域における研究を最も積極的に行い、質の高い研究を行っている国であると言えます。
本学会が日本で初めて第16回アジア・オセアニア耳鼻咽喉科・頭頸部外科会議を開催することにより、他国の医師にとっては、日本の最先端の研究をより多く学ぶことができるチャンスであり、国内外の研究者同士の交流もより一層増すことが考えられます。このような意味で、日本での開催は、学会参加者にとって学術的に大きな利点があります。質の高い会議に参加した参加者が自国・各研究施設に戻り、学んだ内容をそれぞれの研究、診療で活用することにより、今後の耳鼻咽喉科頭頸部外科医療の発展、そして、世界中の人々の健康に寄与することで、国際的に、社会的に貢献できることと確信しています。
今回の京都への誘致活動にあたっては、本学会国際委員会を中心に誘致委員会を発足し、日本政府観光局、京都文化交流コンベンションビューロー、京都国際会館がチームジャパンとして結束し誘致活動を行いました。引き続き日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、2027年3月23日(火曜日)~26日(金曜日)(予定)の開催に向け、一丸となって準備を進めてまいります。
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
理事長 村上信五
国際委員会 担当理事 山岨達也 欠畑誠治
委員長 平野 滋
開催年 | 回数 | 開催地 |
---|---|---|
2023年 | 第15回 | オーストラリア・ブリスベン |
2019年 | 第14回 | インド・ハイデラバード |
2015年 | 第13回 | 台湾・台北 |
2011年 | 第12回 | ニュージーランド・オークランド |
2007年 | 第11回 | タイ・パタヤ |
2004年 | 第10回 | マレーシア・クアラルンプール |
2000年 | 第9回 | フィリピン・マニラ |
1995年 | 第8回 | パキスタン・クエッタ |
1991年 | 第7回 | 香港 |
1987年 | 第6回 | インド・ニューデリー |
1983年 | 第5回 | 韓国・ソウル |
1979年 | 第4回 | オーストラリア・シドニー |
1975年 | 第3回 | インドネシア・バリ |
1971年 | 第2回 | 台湾・台北 |
1967年 | 第1回 | フィリピン・マニラ |