日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、専攻医教育の中で、専攻医が「耳鼻咽喉科頭頸部外科領域関連の検査」について、理解し実施できるようになるための方策を検討してまいりました。審議の結果、専門医認定の条件に「検査に関する実技講習」の受講の必修をもりこむこととし、「専門医制度規則」の改正を行いました。
(改正の理由)
近年、聴覚検査や平衡機能検査を始めとする「耳鼻咽喉科頭頸部外科領域関連の各種検査」は、言語聴覚士や臨床検査技師、看護師などによって行われることが多く、耳鼻咽喉科医自身が行うことが少なくなっており、医師の検査に対する理解度の低下や若手教育の質の低下につながり、検査実施数の減少にも結びつくなどの問題があります。耳鼻咽喉科専門研修においても、各種検査を理解し実施できることが目標として掲げられており、学会として専攻医への学習機会を提供することが必要であると考えました。
(専門医制度規則の改正点)
第3章専門医の認定と登録、第5条に下記を追記しました。
7) 専門研修の期間に、日耳鼻が認定する「検査に関する実技講習」に 1 回以上参加していること。
(対象者)
2025 年度専攻医登録者(2025 年 4月から専門医研修を開始)以降の専攻医
2029 年度以降の専門医認定試験の取得条件となる。
2029 年度以降の専門医認定試験の取得条件となる。
(対象の講習会)
「検査に関する実技講習」が開催される講習会は、下記5つとし、対象とする講習は、事前に講習会の内容を専門医制度委員会(※1)で審査し、理事会の承認を得ることが必要です。
| 講習会名 | |
|---|---|
| ① 日耳鼻総会・学術講演会 | |
| ② 日耳鼻秋季大会 | |
| ③ 日耳鼻嚥下障害講習会(※2) | |
| ④ 日本めまい平衡医学会医師講習会 | |
| ⑤ 日耳鼻に関連する学会から申請があった講習会(※3) |
(※1)専門医制度委員会にて、検査に関する実技講習会かどうかを審査します。実技でも、手術手技などの講習は省きます。
(※2)実技講習を受講する前段階に必要な検査手技やその評価法について、具体的に説明する講習会であるため追加されました。(理事会承認:2023.4.28)
(※3)関連する学会が「検査に関する実技講習」の認定を希望する場合は、開催毎に、事前の申請が必要です。
申請方法は、下記をご参照ください。
専門研修における「検査に関する実技講習」の申請方法について
(受講管理)
共通講習や領域講習と同様に、日耳鼻会員 IC カードで管理します。
受講者は、日耳鼻会員マイページの「受講履歴一覧」で確認し、専門研修記録簿に記載してください。
2025年11月21日掲載
Last update: 2025年11月21日New!
