福祉医療・乳幼児委員会では、全国の自治体における難聴児支援の中核機能の整備状況および関連事業の実施状況を把握することを目的として調査を実施いたしました。本調査では、各自治体における中核機関の設置状況や支援体制、関係機関との連携状況等についてご回答いただき、その結果を取りまとめました。調査結果は、今後の難聴児支援体制の充実や地域間格差の解消に向けた検討資料として活用するとともに、各地域における取り組みの参考となることを期待しております。ご協力いただきました自治体および関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
福祉医療・乳幼児委員会
各自治体における中核事業取り組み状況の集計調査の見方と解説
- 回答をいただき、中核事業またはそれに類似する取り組みのあった自治体35自治体を集計した。県下合同の政令指定都市は県の回答に一本化し、集計には入れていない。独自の事業を行っている政令指定都市(具体的には横浜市、川崎市、神戸市)は集計に加えた。
- 「取組みのあった自治体」では中核事業の指針に沿った形態をとっているものもあれば、複数の施設で中核事業に類似した機能を独自に提供している自治体もあった。自治体によってはまだ部分的な機能にとどまり今後の拡充が期待されるところも存在した。
- 協議会の立ち上げレベルにとどまるなど、まだ中核事業の形態ができていない自治体は9都道府県・3政令指定都市があり、計画が全くない自治体は3都道府県と6政令指定都市存在した。未回答は3都道府県、2政令指定都市であった。
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集計(グラフ)にはその項目が回答している数と有効回答数から出される割合を棒グラフとして提示している。

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中核機関・キーパーソンと周辺機関に分けてご回答いただいた部分ではそれぞれ色分けしてその数割合を記載した。

集計(グラフ)の要点
基本情報について
- 事業の予算は県と国からの予算が大半を占めているが、独自システムの場合、県のみからの予算やその他予算で運営している場合もあった。
- 協議会は年1回が最多であるが、複数回開催されているところも半数弱で認められた。
中核機能形態について
- 中核機能の形態は本来の形である集中型が約6割であった。
- 中核事業の所属は大学病院、児童発達支援センター、県立支援学校が多かった。「その他」では聴覚障害者情報センターなどが挙げられていた。
- 中核事業を担う職種としては言語聴覚士、医師の順に多く、「その他」では病院事務員、当事者、心理士、保健師、大学教授などが挙げられた。
機能紹介について
- 機関連携では精密検査機関、特別支援学校及び行政機関が8割以上の自治体で行われていた。教育機関では中学校までは連携率は50%程度あるが、高校・大学との連携率は低かった。
- その他の連携施設」としては当事者団体・親の会、聴覚障害者情報センター、発達支援センター、言語聴覚士協会、医会、手話支援機関、教育委員会などが挙げられていた。
- 当事者支援方法としては来所、巡回支援、電話相談に加えて、メール相談が半数以上で行われていた。
- 支援において医療機関への付き添いを実践する自治体も3割程度あった。
- 専門人材育成では研修会の企画が最も奥、中には資格取得支援を行っている自治体もあった。育成対象は多岐にわたり、突出して多い職種はなかった。
協議会構成員・協議内容について
- 協議会構成員としては精密検査機関(精密聴力検査機関)耳鼻科医、特別支援学校の教員、自治体職員の他、小児科医や産科医が参画しているところが多かった。一方言語聴覚士は医師に比べて参画している割合は少なかった。自治体職員は障害課・障害支援課、教育課・特別支援教育課、子ども家庭課・家庭支援課といった部署が多かった。
- 協議会での議論としては新スク結果報告、構成員の活動報告、難聴者支援資料作成について検討されている自治体が多かった。
継続性・耳鼻科医のかかわり・CMV検査状況について
- 中核事業の継続に向けたコーディネーター、キーパーソンの育成を行っているところは半数程度であった。
- 中核事業において耳鼻咽喉科医が中心的な立場にあるのは約半数であるが、協議会への参加や助言は積極的医行っている自治体が多かった。
- 先天性CMVの検査状況についてすでに半数以上の自治体で把握しており、検討を対策していることが分かった。
全体まとめ
全体集計
北海道・東北
関東
中部
近畿
中国・四国
九州・沖縄
Last update: 2026年7月28日New
