補聴器
りょうま君(2歳0か月)は新生児聴覚スクリーニングではパスでしたが、言語発達の遅れがあり、1歳半健診で難聴が疑われて精密聴力検査機関で、高度難聴を指摘されました。補聴器をつけた方が良いと言われました。
- Q1.補聴器はどのような装置でしょうか
- 音をマイクロフォンで拾って、アンプで増幅し、スピーカーで音を発生させる装置です。耳かけ型、極小の耳掛け型RICタイプ、耳あな型、ポケット型などがあります。各個人の聴力の程度に応じて調整が重要です(適合といいます)。
- Q2.補聴器はどこで適合を受けたら良いでしょうか?
- 小児の適合、特別な技術が必要なので、精密聴力検査機関の補聴器外来や補聴器に詳しい言語聴覚士が常勤している療育施設において行うことをお勧めします。
- Q3.補聴器はだれにでも効果はありますか?
- 一般的に高度難聴までなら効果があります。ただし、構音障害(発音がはっきりしにくい)に対応するためや、高度〜重度に進行するような疾患がある場合は、人工内耳を選択することもあります。補聴器でどのように聞こえているか?がカギになりますので詳しくは担当医師とご相談ください。
- Q4.補聴器を小児に装用した場合にまず大事なことは?
- 補聴器の使用法や管理に詳しくなることが重要です。補聴器を適切に適合してもらったうえで、楽しい会話を心がけましょう。お子さんがいろいろな音に反応するようになってきますから、どのような音かを教えてあげましょう。
- Q5.両耳に補聴器を装用する必要がありますか?
- 両耳から音が入ることで、保育園や幼稚園など騒音環境での聞こえ、様々な方向からの聞こえが改善します。また音がどこから発しているか、音の方向性の聞こえも改善します。これらはお子さんの言語発達にも影響しますので基本両耳に装用を勧めています。
- Q6.補聴器の弱点はなんでしょうか?
- 機械ですから雨や汗に弱いこともあります。専用乾燥器での乾燥・防水カバー使用などの対策が必要です。
補聴器は、雑音の中から遠くの音を聞き取ることも苦手です。ノイズリダクション(雑音抑制)、スピーチエンハンサー(音声強調)、ハウリングキャンセラー(ハウリングを強力に制御)などの機能が装備されている補聴器を使用したり、離れた話者にマイクを持ってもらいその音を無線で補聴器に届けるワイヤレス補聴援助機器を使用したりすることで対応します。補聴器は年々進歩しており5年に一度更新することもできますので、常に最新の事情にアンテナを張っておくといいでしょう。
補聴器については、こちらもご覧ください。
Last update: 2022年11月30日