幼児の鼻副鼻腔炎
3歳のかずくんは保育園に行っています。秋になって風邪を引いてから黄色い鼻汁が出て鼻がつまるようで、時々ゴホゴホと咳をします。薬を出してもらうと少し良くなるのですが、またすぐに鼻汁と咳が出てきて、なかなか薬が止められません。風邪を引いたときには熱を出しましたが、今は元気で食欲もあります。
- Q1.どんな病気が考えられるでしょうか?
- 黄色や緑色のドロッとした鼻汁が続いて、鼻づまりや痰がからんだような咳があるときは、 鼻副鼻腔炎が疑われます。鼻副鼻腔炎の多くは風邪をきっかけにして起こります。風邪を引きやすい小さいうちは鼻副鼻腔炎を繰り返し、症状が続くこともあります。また、鼻の奥にあるアデノイドが原因で鼻づまりが続いていることもあります。
- Q2.どうしたら良くなるでしょうか?
- 幼児の鼻副鼻腔炎は大人に比べて治りやすいので、症状があるときはきちんと治療を受け、鼻をかむようにしましょう。成長すれば、風邪を引きにくくなることも期待できます。
- Q3.どんな薬を飲むのですか?
- 急性期には、炎症を起こしている菌に対してペニシリン系などの抗菌薬を使います。長びくときにはマクロライド系抗菌薬を少ない量で長めに使います。鼻水をさらっとさせたり粘膜の炎症を抑えたりする薬を使うこともあります。
- Q4.鼻のかみ方はどうやって教えたら良いでしょうか?
- 鼻はすすらずに、片方ずつ静かにかむことが大切です。①ティッシュペーパーを細く裂いて短冊を作ります。②短冊を口の前に垂らし、口で吹いて動かします。③短冊を鼻の前に垂らし、口を閉じて片方の鼻を指で塞ぎます。もう片方の鼻から息を出して短冊を動かす練習をしましょう。
- Q5.鼻をかめないときはどうしたら良いでしょうか?
- 自分で鼻をかめない小さな子どもの場合は、器具を使って鼻汁を吸い取ります。チューブ式や電動式など、いろいろなものがあります。お母さんの口でお子さんの鼻を直接吸うことはやめましょう。
Last update: 2022年12月1日